産院退院後〜

退院してから母乳のためにできること

産後の入院期間は束の間で、あっという間に退院となります。

入院中、直母指導(授乳の方法を教えてくれる)はあるものの、1度聞いたからと言って、すっとできるようになるわけではありません。

産後の状態って人の話を聞いているようで後で思い出そうとしても「どうしよ、、なんも残っていない!!」

そんなことも、大いにあること。

出産という大仕事をしたんですから、当然です!!

それに、まだ母親も赤ちゃんも練習段階なのでぎこちなかったり、おっぱいがうまくくわえられなかったり、吸われるときに痛かったり、、。退院の時点で、母乳に不安のある方はとても多いのです。

そのために、本来なら、退院直後も引き続きフォローが必要な時期。

そこで、このページではこの時期のフォローとなるように、大切なことを簡単にまとめています。

退院直後〜1ヶ月はまだまだ母乳の確立にはとても大切な時期です。

このタイミングにしておくべきことを知って、タイムリーに取り組んでみてください^^

よくある質問で、

退院してからふと、「ミルクはどうやって減らしていけばいいの?」という疑問が出ててきます。

そこで、母乳増やすために、知っておかなければならないのが母乳が作られるメカニズムについて。

産後10日あたりから、母乳は飲みとった分作られるというシステムになっていきます。

(赤ちゃんが生まれたらのページの「母乳が作られる仕組み」の動画を参考にしてみてくださいね)

多くの人が混合で始まり、母乳が増えてきたらミルクを減らそうと考えるのですが、ミルクを足している分、飲みとる機会が増えなければ、母乳はなかなか増えません。

体重を見ながら、安全な量から段階的にミルクを減らすと、赤ちゃんが飲む機会が増え、作られる量と飲む量が合ってくるというわけです。

退院後、一番よくある質問は

「おっぱいが張らなくなってきたので、母乳が少なくなってきたんでしょうか?」

というもの。

胸の張りは母乳の量に関係ありません。そしておっぱいの張りが落ち着いてくるのは正常な経過です^^

安心してくださいね。

母乳は消化がよいため、3時間経たずに欲しがる場合がよくありますが、それも心配することではありません。

また母乳をあげたら良いのです。

「でも、そんなに吸われてるのが痛くて苦痛です」という方。

吸われる度に乳首が痛い時は、浅い飲み方になっているかも知れません。

この痛みが「よく飲んでいる証拠」ではないので、注意が必要です。それとは反対に飲めていないことの方が、多いです。

浅い飲み方は、赤ちゃんの舌で乳首をしっかりキャッチできていない飲み方。

つまり、一回一回の舌のうねりで口の中に絞り出せる量が少ないので、毎回授乳で満足いくまで飲めず、ずっとぐずぐずしていたり、浅いため乳首の先端が赤ちゃんの上顎に擦れて切れてしまうリスクもあります。

しかし退院直後から1ヶ月くらいは、この浅い飲み方でも、深い飲み方への修正が可能な時期です!!

”赤ちゃんが生まれたら”のページに深い授乳の方法の動画もあるので参考してください。

それでもまだ授乳に不安のある方は

ぜひ、お近くの助産院で授乳を見てもらってくださいね。(なるべく早い段階での受診がおすすめです。)

産褥期の過ごし方

出産前の体の状態に戻るまでおよそ6〜8週間かかります。

この時期を産褥期と呼びます。

この時期は、「養生」と言って体を休めることが必要な時期です。

近年、産後の養生できる環境を整えられない方も多く、無理して動いている方も少なくありません。(無理している自覚のない方も多くいらっしゃいます。)

「産後の養生」「床上げ3週間」は古い言い伝えみたいな言葉ですが、大昔の伝説でもおまじないでもなく、産後の回復にはとても大切なこと、なのです。

こちらは、産後の養生についての動画です。


詰まったときの対処法

授乳期間中、何かがきっかけでおっぱいが詰まったりするケースがあるかもしれません。

なるべくリスクをさけ自分で管理できるのが理想ですよね。

おかしいな・・と思ったら早めに自分でセルフケアできると、悪化せずにすみます。

痛みや熱が出たときに、今や自分一人ではなく赤ちゃんのお世話もあるから受診一つも大変ですよね。

そこで、乳腺炎に移行しないよう予防的なセルフケアが大切です。 

肩こりのセルフケア

母乳は血液からできています。

肩や首がガッチガチでは、とても血行が悪い状態なので、母乳の分泌にもよくないことはイメージできますね。

目の前の赤ちゃんのお世話に一生懸命すぎて、自分のケアは後回しにしてしまいがちな時期ですが、セルフケアも隙間時間できると血行が良くなり、母乳育児にもとても良いです。

そして肩こりが少し楽になるだけで、体が快適になるので気持ちも前向きになってきます。

心と体はつながっています。

自分の体のケアをすることは、ココロの安定にもつながり、それが赤ちゃんのお世話にも還元されていくのです。

簡単なのでぜひ、取り組んでみてくださいね! 

肩がすくんで短くなった首も、もっさりした肩周りもスッキリし、気持ちも体も軽くなります。

授乳期間中の質問や悩み

  • 授乳の母乳量を測ると60g・・ミルク缶には1回量200mlと書いてあるけれど足りている?
    ミルク缶の一回量の目安と母乳の量を一緒にしたらダメなの。これすごく多くの人が勘違いしてる。 例えば、3ヶ月になるとミルク缶には1回量200mlとあるけれど、ふと母乳量を測ったら100も飲めてなくてびっくり!なんてことも。母乳量は2ヶ月以降実はあまり分泌量は大幅に変わらないの。だから全く問題なしよ★
  • 30分以上吸い続けていてもまだ吸いたいようです。もう乳首がちぎれそう・・。
    30分以上はさずがに長いわね。母乳は欲しがる時に欲しがるだけ・・とはいうけれど、乳首に負担がかかりすぎるので、だらだら飲む原因が浅い授乳になっていないか確認してみて!
  • 噛むようになりました。授乳が恐怖です
    飲み終わったらすぐにおっぱいを外せるように赤ちゃんの飲む様子をしっかり見ていれば大丈夫よ!飲んでいる間は噛めないから!万が一噛まれた時は、引っ張ると激痛なので鼻をつまむとすぐにお口を開いてくれるわ。
  • 急に暴れて飲まなくなりました。
    おっぱいが出始めるまでに待ちきれない時もあるでしゅよ。それとくわえ方が浅くておっぱい噴射が喉元にかかって苦しい時はむせそうになったり、バタバタしてしまうことも。
  • 急に暴れて飲まなくなりました。
    上のばぶさんが言ってくれた原因で当てはまりそうなものがあったら、飲み始めてすぐに出るように乳首を刺激しておくとか、深く加えるように直すとか、対処してみて!
  • 乳首の先に白い点がいつの間にかできています。
    いわゆる白斑と呼ばれているもの。でも、一口に言っても色々種類があるの。痛い場合、痛くない場合、完全閉塞の場合、閉塞していない場合。激痛だったり閉塞していたりするとケア案件なので、是非上の詰まった時の対処の動画を参考にケアをしてみてね!
  • 夜の授乳がいつまでたっても3時間おき。新生児並み・・・。
    ママさん、いつも頑張ってくれてアリガト❤︎吸ってる時間って幸せなんでしゅよね〜。僕たちの体重を目安に、成長に問題なければ我慢できるかもでしゅ。
  • 妊娠して、授乳を辞めるように言われてしまいました・・。
    産婦人科のドクターも個人によってその辺の見解が様々よ! あたしとしては続けるという選択肢も示してほしいけれど・・。
  • おっぱいがつまった時は、冷やすの?あたためるの?
    どちらが気持ちがいいかしら?自分の体感で決めてOKよ!私のお友達で白斑をいっつも作っちゃう子は、冷やすのは苦手〜と言ってたわ。寒い時は体は温めて、冷やして気持ちがいいならソフトに冷やしてあげて!
  • 一歳すぎると母乳は栄養が薄まるってほんと?
    嘘です! 子供の成長に伴って1歳すぎると必要量に対して母乳だけでは栄養が足りないということ。別にシャビシャビになるわけではないわ><
  • 生理が始まったんだけど、母乳は不味くなる?
    変わらず美味しいでしゅよ〜♪
  • 生理が始まったんだけど、母乳の量はへる?
    逆に母乳の量が減ったために、生理が再開する場合もあるようだけど、産後2ヶ月くらいでよく母乳分泌しているうちに再開する人には変わらない人もいるわよ!